ペースを握り通せず悔しい逆転負け

11月12日、神奈川県厚木市の萩野運動公園で、秋晴れで半袖でも大丈夫なくらいの暑さの中、栗田工業ウォーターガッシュが行われた。

来季、トップリーグとトップイースト(ウエストとキュウシュウ)の間に、トップチャレンジリーグが新設され各リーグ上位3チームが昇格とされている中、4位につけているウォーターガッシュにとって負けられない試合。そういう気持ちが試合にも出ていた。オープン戦では接戦の中、逆転勝ちをしたアトラスターズだったが試合序盤から相手に圧倒されてしまっていた。

試合開始直後の2分と6分とトライを奪われ主導権を握られたが、オープン戦の同カードでもトライをあげた福岡選手が10分にバックスで展開するラインに加わりトライを奪った。しかし、この後が続かず、アトラスターズも攻め上げる展開はあったが、ウォーターガッシュの厚い守りに阻まれ、逆に攻め込まれ続け、前半終了間際に西選手がライン際を走りトライを奪ったかにも見えるぐらいまでいくもトライならず前半を終えて7対47と大きく離された。

ハーフタイム中に松村ヘッドコーチから強い口調で指示が入った後半、途中交代で入ったサモ選手が爆発力を見せた。開始14分ラインアウトからモールで押し込みトライを奪い、終了間際には自陣ゴール前のラックから抜け出し、敵陣ゴール前まで突破し、久保選手に繋ぎトライを奪った。そういう場面以外でも攻守に渡り積極的なプレイを続けた。特にラックからの抜け出した時の瞬発力に対しては他を圧倒していた。合流した合宿中に話を聞かせてもらった時「経験を共有し、チームに落としこみたい」「上に上がるのは自分たち次第」と語っていたが、言葉だけではなくプレイの中でも伝えようとしているようにも見えた。また前後してしまうが32分にはバックスで展開し大外で受けた西選手が相手に喰らいつかれるも腕を伸ばしきりトライを奪った。アトラスターズ、後半は追い上げるも前半に離された点差が大きく、後半も4トライを奪われ24対71で敗れた。後半の戦いを見る限り前半にもう少し粘れたらと思うなんとも言えない悔しさがあり、今季これまでの敗戦の中で感じたことのないものだった。

栗林主将は試合後「前半もうちょっと我慢できていればもうちょっと試合になっていたと思います。この一週間の練習で早いウイングと突破力のあるプロップをキーマンだとしていたけれど、この試合でもやっぱりキーマンで一対一の場面を作られていかれてしまった。栗田さんはポイントに拘らず、ディフェンスがしっかりしていて、僕らがそれを打開できなかった、後半のラグビーを前半からできていたら全く違うものになっていたと思います。(最終戦は)秩父宮っていう日本のラグビーの聖地でもありますし、観に来てくれる人もたくさんいると思いますので、感動できる試合がしたい」と語り、普段、穏やかで冷静且つ苦手と言いながら丁寧に応対をしてくれる松村ヘッドコーチが激しく感情を露わにし、こちらに対しては言葉を選びながらも「やろうと言ってたことが全くできていなかったのが全てです。後半変わったのは前半であれだけ点差が離されたからで、闘う意思をもう少し見せて欲しかったです」と厳しい口調で締めくくった。

アトラスターズは決して弱いチームではない。それは今季これまで観させてもらってきた中感じたこと。だからこそ、この試合で前半は特に見ていて歯がゆかった。決して許されることではないと思うが、撮影をしながら声をあげたくもなった。「頑張れ!」って自分一人があげたところでなのかもしれない。選手たちは十分に頑張っているし踏ん張っている。でも、だからこそそう思わずにはいられない悔しさを感じた。試合を観る側、チームを応援する側はそれぞれの思いをチームに乗せている。ファンクラブの入会申込書には「16人目のプレイヤーであるサポーターの皆さん」と書かれている。試合をするのは勿論選手達ではあるが、応援する側も気持ちでは一緒に闘っている。勝利した時、勝ち上がって行く時、選手、チームと一緒に喜びたい。負ける試合があっても一緒に悔しがりたい。ファンはチームに夢を見させてもらっている。

今季の試合は残り1試合。最終戦は秩父宮でIBMビッグブルーと対戦。締めくくりの試合で、これがアトラスターズ!という試合が見たい。

そして来季以降に繋げて欲しいと思うし、それを心の奥底から期待したい。頑張れアトラスターズ!

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